太る方法まとめ!ガリガリで太りたい人は白米とプロテインで太れる
太る方法とは「胃腸改善でお腹が空くようにする、食事で摂取カロリーを増やす、プロテインでタンパク質を摂る」がメインです。
筆者である私は、この太る方法3点セットで体重が1年で51kgから65kgに増えました。一定期間継続すれば、痩せすぎな人が太れないことはありません。まずはマンガでわかる太る方法で太るまでのフローを確認しましょう。
筋肉や脂肪をつけて、理想の体型を手に入れたいと望んでいる人は男女問わず大勢います。それは痩せすぎでは見た目が悪く、肉体的にも不健康であり、精神的に負荷がかかる状態だからです。ガリガリのコンプレックスは消えることがなく、自分に自信がないとあらゆるシーンで積極的な行動ができません。
「今まで何度も太ろうとしたけど太れなかった」
「絶対に自分は太れないと思っている」
「太りたいけれど、どうすればいいかわからない」
このように感じたことがあるかもしれませんが、小さい頃から痩せていて、何度も太ることに失敗してきた私でさえ、しっかりと太る経験ができました。その成功のコツである太る方法を実践的に紹介していきます。
- 1年間で51kgが65kgになった写真
- マンガでわかる太る方法
- 太る方法① 胃腸改善でお腹が空くようにする
- 太る方法② 食事で摂取カロリーを増やす
- 体重が増える食べ物ランキング
- 体重が増える食べ物リスト
- 栄養吸収率が高まる食べ物リスト
- 太る方法③ プロテインでタンパク質を摂る
- 太る方法④ 運動で筋肉を大きくする
- 太る方法⑤ 目標でモチベーションを維持する
- 理想のボディサイズを測定
- 体重が増えていったグラフ
- 痩せすぎの人の深刻な悩み4選
- 太りたい人のよくある質問と回答
1年間で51kgが65kgになった写真
私も痩せすぎていて、小さい頃からずっと悩んでいました。20歳の頃の体型は身長が178cmで体重が51kgです。これを1年間かけて65kgまでに増量させました。以下は51kg、58kg、65kgのときの写真です。
太るためには「自分を変えたい」と強く熱望することが第1歩です。これはモチベーションが高くないと、ジワジワと効いてくる太る方法が実践できないからです。
痩せている人は気付いているかもしれませんが、痩せすぎの体型は食事と体質、さらに生活サイクルの結果として生まれてきます。そのため、私が1年間で14kgも増量した方法でも、食事や体内環境の改善がメインです。
特別な薬や器具などは使いません。仮に「これさえ食べればすぐに太る」ような怪しいサプリメントを食べて、一時的に10kgなど増加しても、それは無駄な脂肪が付きまとっただけで、決して健康的ではないからです。
私たちは根本的に自分を変えていく必要があります。ポイントは普段の食生活を太る食生活に変えることであり、その中でも太る方法の王道に「できるだけ多くの量を食べる」ことを心がけたいです。
何をいつどのようにして食べれば、効率的に体重が増えるかを理解して、生活習慣の一部にしていきましょう。例えば、朝と昼はいつも通りに食事をして、夕飯のみ白米をできるだけ多く食べ、食後にプロテインを飲むだけでも、体重は徐々に増えていきます。
ただし、痩せている人が単純に食べる量を増やすだけで太ることは難しいです。基本的には「食欲コントロール、食べる量、食事内容、食べる間隔、栄養吸収力、消費カロリー、精神面」なども工夫していきます。
マンガでわかる太る方法
「1年で14kg増やせる」
「胃腸科で食欲増進」
「白米を大量に食べる」
「プロテイン+筋トレ」
太る方法① 胃腸改善でお腹が空くようにする
太る公式で摂取カロリーを増やす
痩せすぎの人でも摂取カロリーが消費カロリーを上回ると、体重は増えていきます。この現象を阻害している要因は「胃腸が弱い、食事量が少ない、食事のカロリーが少ない、栄養吸収率が少ない」などです。これを1つずつ改善していくことで、体重増加が見込めます。
摂取カロリー>消費カロリー=体重増加
太る方法では摂取カロリーを増やすことが最重要であり、そのために胃腸を整えます。目標は「1日3回空腹を感じる」ようになることです。そこで食欲不振や胃もたれなどで、胃が不調な人は胃腸科で診てもらいましょう。
胃腸改善で食欲を増やす
痩せすぎは病気ではないため、健康保険も利きませんし、医師も処方箋を出すことが難しいです。しかし、痩せすぎは明らかに不健康であり、実際には病気の諸症状が隠れている人もいます。
特に食べ物を栄養に変える胃や小腸がうまく動いていないことが多いです。その結果「食欲がない、食べる量が少ない、気持ち悪くなる、胃が重い、胃が痛い、胃が張る」となり、それらを治すだけで自然と太った人たちもいます。
胃腸の病気を治すために病院に行ったことがない人は、1度で構いませんので胃腸科に来診してみましょう。胃腸のどこが悪くて、何に気をつけるかのアドバイスが貰えるだけで、体重アップに近づけます。
また「薬で治すならドラッグストアで販売している医薬品を購入するだけで済む」と思う人もいますが、その薬を購入する決定は自分でしています。その判断基準はパッケージのキャッチコピーであったり、棚の上段に置いてあるから手に取ったりするだけです。
病院では「胃がキリキリする、吐き気が頻繁に起こる、胃がすぐに膨れる」など、それぞれの症状に適した数種類の薬が処方されます。胃が悪いといっても「痛くて、重くて、張って、吐きそう」といったすべての症状が同時に現れることはありません。
ちなみに胃の不調の原因は胃にないかもしれません。ストレスを緩和する薬のほうが適しているケースもあります。その違いに対して、個人で薬を選ぶのは至難であるため、専門知識を持った医者を信頼することがベストです。
胃腸科で薬をもらった体験談
胃が不調ではなくても胃腸科に相談したほうがいいです。なぜなら、痩せすぎの人は胃腸が悪い状態を「平常」と思い込んでおり、自分の胃が「不調である」と自覚していないことが多いからです。
私もそこまで胃部に不快感はありませんでしたが、胃腸科に「朝、歯磨きのときに吐き気を感じる」と相談したところ、胃カメラを飲むことになり、軽度の胃炎と逆流性食道炎が見つかりました。
そこで意思が処方した薬により、食欲は増進されます。また、病院に抵抗がある人は市販薬でもOKです。胃腸薬では「セルベール、大正漢方胃腸薬、第一三共胃腸薬プラス細粒」などが有名です。
その際はドラッグストアや薬局では薬剤師に相談しましょう。胃腸薬には「胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカー、胃の粘膜を守る胃粘膜保護剤、消化を助ける消化酵素剤」などの種類があり、素人では判断が難しいです。
また、睡眠時間の確保や食事時間の固定も胃腸の調子を整えますし、ストレスでも食欲は低下するために解消したいです。痩せすぎの人はまずは胃腸の調子を整えることから始めてみましょう。
太る方法② 食事で摂取カロリーを増やす
食事で吸収するエネルギーを「摂取カロリー」、体が使うエネルギーを「消費カロリー」と呼びます。シンプルに「摂取カロリー>消費カロリー」にすれば、太りやすいです。
そこで痩せすぎの人は、摂取カロリーが消費カロリーよりも大きくなるようにします。通常1カ月で2~3kgほど太るには、今の食生活から1日あたり約400kcalをプラスして食べることが望ましいです。
これは400kcalに相当する脂肪量が40~50g、体重に与える影響は80~100gになるからです。体重差、男女差、個人差はありますが、理論上は今よりも1日400kcal増えれば、1カ月で2~3kgずつ太ることになります。
1日の摂取カロリー+400kcal=80~100gの体重増加
ただし、太りたい人の太る方法は単純にカロリーを増やすことではありません。カロリーだけを意識するのであれば、コーラとポテトチップスの組み合わせで簡単に太れるはずです。
痩せすぎの人はむやみに食べる量を増やすだけではなく、最初は胃腸を改善する食事を取り入れ、次に筋肉や脂肪になりやすい食べ物を少しずつ増やしていきます。さらに運動をしたり、プロテインを摂取します。
また、消費カロリーを減らすためだけに、運動量を減らすことはやめましょう。むしろ、運動をして胃腸の活動を促し、いつもより食事量を増やして、その量を運動をしないときも食べるようにしたいです。
痩せすぎの人は体質の影響もあり、太る方法をはじめても1週間程度ですぐに効果が出ることは少ないです。あせらずに確実に太るためにも、最初にしっかりと太る方法を頭に入れて、効率的に理想のボディに近づきましょう。
体重が増える食べ物ランキング
1位 白米
体脂肪になりやすい食品を摂ることを重視しながらも、健康的に体重を増やすことが必要です。そのため、太りたい人は栄養価も高く、体重や体脂肪が増えやすい食品を厳選して、食べていきましょう。
私たちが「太る=体重を増やす」ために必要な栄養素は糖質です。脂質も太る原因になりますが、油っぽい食べ物の大量摂取は健康を害します。痩せている人は胃腸が弱い人が多く、脂質ばかりを食べるとお腹を下す傾向もあります。
そのため、全体的な栄養価が高く、その中でも糖質が多く含まれる食品を選ぶと、白米がベストです。白米は主食であり、多く食べることに抵抗がありませんし、何よりも安価で身近な食品であるために続けやすいです。
その中でも好き嫌いはありますが、納豆キムチご飯がおすすめです。痩せている人は食品を栄養に分解するための酵素が不足していることもあり、栄養吸収率が低いです。
そこで酵素が多く含まれている納豆やキムチといった発酵食品を一緒に食べることで、白米の栄養吸収率を上げてくれます。
2位 プロテイン
プロテインは筋肉を作るタンパク質が多く含まれた健康食品です。さらにラグビーや相撲など大きな体作りが必要な人たちのために、糖質を多く含んだウエイトアップ専用のプロテインもたくさんあります。
食事内容を変更しにくい人や食事内容の改善に加速度を付けたい人は、体重を増やして体を大きくするためのプロテインが適しています。
また、太りたい人が暴飲暴食しただけでは、筋肉や脂肪は増えません。体脂肪になりやすい食べ物を厳選しながら、体脂肪にはならなくても栄養バランスに優れた魚や野菜も同時に摂取したいです。
仮に体脂肪が急増しても、お腹が出た状態では魅力的ではありませんし、皮下脂肪と同時に内臓脂肪が増えれば、病気になるリスクも高まってしまいます。そのため、筋肉トレーニングもして、筋肉量も増やしていきましょう。
3位 バナナ
食べやすさを優先しながら、糖質を効果的に摂取できる点で、デザートにはバナナが適しています。バナナは複数の糖質を多く含んでいますし、糖度が極めて高い果物であるため、他の果物よりも太るためには理想的です。
年間を通して簡単に入手できますし、安価な点もおすすめできるポイントです。ちなみにライザップではバナナは固く禁止されています。
4位 じゃがいも
じゃがいもは中1個あたり114kcalしかありません。しかし、じゃがいもは多糖類であるでんぷんを多く含む食品です。そのため、じゃがいもを多く食べるほど、中性脂肪が増えやすいです。
ただ、じゃがいもは味が淡白で食感もパサパサしているために、飽きやすいことがデメリットであり、ご飯のおかずとしても適しません。ご飯のおかずであれば、脂を多く含む牛肉や揚げ物のほうがおすすめです。
5位 ナッツ類
油脂類を多く摂取することは太るために有効ですが、痩せている人は脂っぽい食事をたくさん食べられません。その点、ナッツ類は植物性油脂を豊富に含んでいて、胃もたれなどが起こりにくいです。
大豆以外の豆類全般はライザップでも禁止されているように、糖質が高く、高カロリーで食べやすいことが評価できます。1日に複数回摂取することで栄養吸収率が上がるため、小分けにして1日に3~5回食間に食べましょう。
このように主食に白米、補助食品にプロテイン、デザートにバナナ、おかずにじゃがいも、脂を多く含む牛肉や揚げ物、食間やおやつにはナッツ類がおすすめです。
体重が増える食べ物リスト
ライザップで禁止の食品は太りやすい
性別や世代を問わず「痩せたい」と願う人の数は多いですが、逆に「太りたい」と願う人も大勢います。身長と体重のバランスが悪く、痩せすぎが不健康であると認識し、貧相なイメージを持たれることを嫌うわけです。
魅力的なスタイルにはある程度の肉付きが必要であり、丈夫な骨、繊細な筋肉、少量の贅肉によって、健康体を維持できます。それが極端に痩せていると骨折しやすくなり、体力が落ち、臓器も機能低下を起こしやすいです。
ただ、平均的な体重の人が増量することはわりと簡単ですが、低体重の人が増量することはなかなか難しいです。それは食べる量が少ないわりに満腹感を得やすく、栄養吸収率が低いために脂肪にならないことが原因です。
そのため、まずは少ない量でも太りやすい食べ物を把握します。そこでテレビCMなどで有名なライザップの食事例を参考にしてみます。ライザップとは完全個室のプライベートジムで、理想体型になれるプログラムが人気です。
そのライザップではトレーニング中にいくつかの食品の摂取を禁止しています。つまり「禁止している食べ物=太りやすい食べ物」です。痩せすぎの人は逆に禁止している食べ物を積極的に摂ることで、体重増加を狙います。
種類 | 内容 |
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穀物 |
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麺類 |
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いも類 |
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砂糖・甘味類 |
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豆類 |
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種実類 |
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きのこ類 | - |
野菜類 |
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果実類 |
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魚介類 |
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肉類 |
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卵 | - |
乳製品 | - |
油脂類 |
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嗜好飲料類 |
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調味料・加工食品類 |
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菓子類 |
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ライザップで禁止している食べ物の特徴は糖質が多いことです。カロリー、タンパク質や脂肪、ビタミンなどの栄養素はそこまで重視していません。体重や体脂肪を減らすために糖質制限を推奨しています。
白米やパンなどは炭水化物が多いことは広く知られていますが、炭水化物とは「糖質+食物繊維」の総称です。糖質は脂肪が増える要因になりますが、食物繊維は体に吸収されず、カロリーも0kcalであるために無関係です。
そのため、体重や体脂肪を減らすときは炭水化物ダイエットではなく、糖質カットに注目した「低糖質ダイエット」が正しい名称です。
糖質は穀物やいも類に含まれるでんぷんなどの多糖類、砂糖のショ糖や牛乳の乳糖などの少糖類、果物などに含まれるブドウ糖などの単糖類に分類されますが、体内ではいずれも消化酵素の働きで単糖類まで分解されます。
例えば、白米やパンに含まれるでんぷんは多糖類であり、唾液に含まれるアミラーゼという消化酵素により、少糖類のマルトースに分解されます。
そのマルトースも小腸から分泌されるマルターゼという消化酵素により、単糖類のブドウ糖に分解されます。このようにブドウ糖にまで小さくなることで、小腸から吸収することができます。
ここでブドウ糖は体のエネルギー源として使われますが、エネルギーが多すぎると、中性脂肪として体内に蓄えられます。そのため、太りたい人は糖質を多く摂ることで、中性脂肪を増やし、皮下脂肪の増加を狙います。
- 低糖質ダイエットの逆で糖質を多く含む食品を摂取します。
- 糖質は体内の消化酵素の働きでブドウ糖に分解されます。
- 過剰に摂取されたブドウ糖は中性脂肪になりやすいです。
- 中性脂肪が脂肪細胞に蓄積することで体脂肪に変化します。
体脂肪は脂肪細胞に中性脂肪が蓄積した状態です。中性脂肪の原料は主にブドウ糖であり、そのブドウ糖は消化酵素で糖質が分解された状態です。つまり、糖質を多く含む食品を食べると、体脂肪が増えるわけです。
栄養吸収率が高まる食べ物リスト
酵素で栄養吸収率が上がる
カロリーを増やすだけでも太ることは間違いないですが、太るためにはきちんと栄養も吸収しなければいけません。太りやすい人と太りにくい人の差の1つに「栄養吸収力に違い」があります。
(摂取カロリー>消費カロリー)×栄養吸収力=体重増加
そのため、太りたい人は栄養吸収力を高める必要があり、栄養吸収力を高めるためには酵素を摂ることが必要不可欠になってきます。例えば、キムチや納豆には酵素が多く含まれているため、栄養吸収力が上がりやすいです。
重要なことは酵素が「栄養の分解と吸収している物質である」ことです。この酵素を体外から多く摂ることで、栄養の分解と吸収を強く促進させることができ、今まで食べても太らなかった問題の解決につながります。
酵素は常にタンパク質などを分解するために消費されてしまいますし、体内では酵素を蓄えられないために絶えず新しい酵素が必要です。
さらに1種類の酵素は1種類の働きをします。例えば、アミラーゼという酵素はでんぷんを分解しますが、脂質は分解しません。脂質は別の酵素であるリパーゼが分解します。また、タンパク質はペプシンという酵素が必要です。
たった1つの酵素が欠如することで病気も起こるほどです。痩せすぎていて太りたい人も酵素が足りていない可能性があるため、アミラーゼ、リパーゼ、ペプシンなどの酵素を摂るようにしましょう。
酵素は発酵食品やサプリで摂る
体内には「食べ物を消化するための消化酵素、体を修復して正常な働きを保つ代謝酵素、食物に含まれている食物酵素」が存在します。痩せすぎの人が栄養吸収力を高めるには、食物酵素が欠かせません。
酵素はタンパク質からできているので、ほとんどの酵素はタンパク質同様に熱に弱く、50~60℃の熱で成分が変質して、働きが鈍くなってしまいます。
そのために加熱調理されてない大根のような生野菜、パイナップルやバナナなどの果物であれば、酵素を壊さずに摂取できます。さらに納豆、キムチ、ヨーグルト、チーズ、漬物などの発酵食品は、生野菜や果物よりも酵素はたくさん含まれています。
逆にジャンクフードやカップラーメンなど、太りたくて食べていたポテトチップスやコーラなどの加工食品に含まれる酵素はゼロです。スーパーで売られている冷凍食品やコンビニで手軽に買える弁当などには、あまり酵素が含まれていません。
酵素を意識的に体に摂り入れながら、食べる量を増やすことをすれば、痩せすぎの人でも体重の増量を望めます。
例えば、白米にキムチと納豆を付け合せて食べることは、摂取カロリーの量、胃腸への負担、栄養吸収力において、太る方法として有効ですし、酵素配合のドリンクやサプリメントも摂ることもおすすめです。
太る方法③ プロテインでタンパク質を摂る
プロテインの意味
プロテインは「Protein=タンパク質」のことで、日本では「高タンパク質の健康食品のこと」を指します。ギリシャ語では「第一」を意味する言葉から生まれました。
その語源の通り、タンパク質は体の基本構造と機能を形成しています。体重の約15%を占め、体の成分の中では水分を除いて1番多い物質です。
役割は「筋肉、骨、臓器、脳、皮膚、毛髪」などのほとんどの体の組織の構造と成長に関わっています。血液や抗体などの成分も作っていますし、免疫機能を高めてウイルス感染の予防もしています。
タンパク質は体の働きをコントロールする重要な栄養素で、その成分は24種類のアミノ酸を結合した物質になります。私たちには食品からタンパク質やアミノ酸を常時摂取することが必要です。
食品で摂取する場合には、米、豆、チーズのように異なる種類のタンパク質を併せて摂ることが大切ですが、実際に毎日バランスの取れた食事を用意することは非常に難しいでしょう。
そのため、積極的に体内のアミノ酸バランスを整えようとするなら、タンパク質とアミノ酸をすでに含んでいるプロテインを利用することが効率的です。現在では生命活動や体力維持に欠かすことができない必須アミノ酸をバランスよく含んでいる高タンパク質のプロテインも一般的です。
プロテインは筋力の向上、持久力の向上、免疫力の向上、集中力の維持、疲労回復にも効果があるとされています。
特にトレーニングによって常に筋肉に負荷を与えているアスリートにとって、プロテイン摂取は普通の人以上に必要ですし、プロテインなしでは筋肉の成長はありません。
筋力、筋持久力系のスポーツ選手に関する研究でも、トレーニング中のプロテインやアミノ酸の摂取は、筋肉の成長に必要不可欠としており、相乗効果があると実証されています。
もちろん、太りたい人にとってもプロテインを摂ることは、クオリティの高い栄養を積極的に摂ることになり、理想の体型に近づける大きな材料になるわけです。
プロテインの種類
プロテインは成分ごとに数種類に分類できますが、基本的には植物性と動物性の2つが主流です。植物性プロテインでは大豆のタンパク質を分離した大豆プロテインがベースになっています。
大豆プロテインは「ソイプロテイン」とも呼ばれ、甲状腺機能を向上させる効果が期待できます。甲状腺とは喉の下部にある内分泌腺で、そこから代謝を促進させる甲状腺ホルモンが出ます。
つまり、大豆プロテインを飲むと、代謝が活発になるためにダイエットに適しています。グルタミンなどが栄養成分を豊富に含んでいるため、大豆プロテインはダイエットによく使われます。
ダイエット中は食事量を減らして、代替品として大豆プロテインを増やします。大豆プロテインは吸収速度が遅いために効果時間が長く、女性ホルモンを促進させ、女性らしい体を維持する目的で飲む人もいます。
そのため、大豆プロテインは太りたい人には無関係です。逆に筋肥大には適していませんし、筋トレ時の栄養補給に必要なBCAAと呼ばれる分岐鎖アミノ酸も低いために、決して効果的とは言えません。
そのため、アスリートやボディビルダーが好んで摂取しているプロテインは、牛乳のタンパク質を分離した動物性プロテインです。
牛乳に含まれるタンパク質はカゼインが約80%、乳清タンパクが約20%含まれています。その結果、牛乳のタンパク質で生成した動物性プロテインには、カゼインプロテインと乳清を意味するホエイプロテインがあります。
カゼインプロテインは非常に栄養価が高く、重要なアミノ酸を全て持ったタンパク質の固まりです。カルシウムの吸収を良くする働き、整腸作用、消化促進、免疫力の向上、血圧の抑制などの効果があります。
したがって、太りたい人が栄養価の高いカゼインプロテインを摂取することは、太る栄養素をピンポイントで無駄なく摂取できることになります。
ただし、栄養の吸収速度はホエイプロテインより遅いです。筋トレをしたあとのタンパク質の補給に向きません。
また、カゼインは牛乳アレルギーの原因物質であるため、牛乳アレルギーの人はカゼインが含まれた健康食品は避けています。
一方、ホエイプロテインとは牛乳からカゼインと脂肪分を取り除いた乳清であるホエイから、さらにタンパク質をろ過した物質です。
乳清(ホエイ)=牛乳-カゼイン-脂肪分
タンパク質は炭水化物と脂質とともに3大栄養素の1つです。ホエイプロテインのタンパク質の含有率は、カゼインプロテインよりも優れています。
栄養吸収率もカゼインプロテインよりも高いです。消化と吸収がされやすく、短時間で効果があるので筋トレや運動の前後が摂取タイミングです。
タンパク質はアミノ酸を結合した物質ですが、ホエイプロテインはアミノ酸の配列が人乳に近く、カゼイン同様に必須アミノ酸をすべて含み、栄養価に富みます。
現在、市場に販売されている筋力アップ系の多くのプロテインはホエイが主成分です。さらに太りたい人には嬉しい体重増量(ウエイトアップ)専用のホエイプロテインも存在します。
1食分30gで「エネルギーは113kcal、タンパク質は5.8g、糖質は21.0g、ビタミンB2は0.54mg」も入っています。カロリーが高く、糖質やビタミンも豊富であり、プロレスラー、柔道家、ラガーマン、力士など多くのアスリートに強く支持されており、もちろん、太りたい人にも最適です。
プロテインの摂取量
タンパク質を1回に摂取できる限界量は「体重×0.7g」とされています。それ以上を体内に取り込んでも、吸収ができずに体外に排出されます。例えば、体重50kgの人の場合は「50kg×0.7g=35g」です。
次にタンパク質を1日に摂取できる限界量は「体重×2.0g」とされています。体重50kgの人は「50kg×2.0g=100g」です。
1回=体重×0.7g
1日=体重×2.0g
以上はプロテインの量ではなく、タンパク質の含有量です。プロテインの種類によって、タンパク質の含有率が異なるので注意しましょう。例えば、バルクアップ用のホエイプロテインでは1回あたり17gのタンパク質が含まれています。この場合はきちんとタンパク質が吸収されるため、問題ありません。
一方、1杯で50gのタンパク質が入っているプロテインや、1度に50gや60gもの大量のタンパク質を接種しても、体は吸収してくれません。人間はタンパク質を分解できる量が限られているので、過剰な摂取は肝臓や腎臓に負担をかけることになり、副作用も懸念されます。ちょうどいい含有量のプロテインを摂取しましょう。
特にホエイプロテインはタンパク質の量が他のプロテインより多いので、購入する際は体重と比較して、タンパク質の含有率を適切に判断したいです。
プロテインの摂取タイミング
プロテインはいつでも飲んでも効果があるわけではなく、体に吸収されやすいゴールデンタイムが2つあります。
- 運動する1時間前、または運動した1時間後くらいに摂取をすると、筋肉に栄養が届きやすく効率的です。
- 睡眠に入る2時間前に飲むことです。人は寝ているときに一気に体が成長したり、回復しやすいからです。
太りたい人にとっては体が最も栄養を欲しがっているときに与えてあげることが、吸収されやすいタイミングになります。
例えば、食事前にプロテインを飲むと、お腹一杯でご飯が食べられません。おやつのタイミングでも痩せている人は夕食までにお腹が空きにくいです。
そのため、運動前に1杯と夕食後に1杯を飲むなら、食事の摂取量を減らすことなく、余計に栄養を摂ることができます。
プロテインの割り方
プロテインの媒介には牛乳が適しています。もちろん、水やスポーツドリンクに溶かしてもプロテインの効力は変わりません。プロテインの割り方一覧は次のとおりです。
割り方 | 説明 |
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牛乳 | プロテインの飲み方として「トレーニング直後にミルクで溶かしてお飲みください」と勧められているだけあり、飲みやすい。バニラ、ココア、チョコ、バナナ味など、すべての味に牛乳は合う。 |
野菜ジュース | 野菜ジュースの組み合わせでビタミンやミネラルといった栄養のレパートリーも高まる。 |
コーヒー牛乳 | 牛乳よりコーヒーの風味と甘さがプロテインの粉っぽさを和らげり。値段もリーズナブル。 |
ココア | ココアをつくることが多少めんどくさいが、プロテインの粉とココアの粉のコンビネーションには抵抗がない。 |
ポカリスエット | スッとしたのど越しで違和感がなく、意外に合う。牛乳嫌いには最適。牛乳と同じ価格帯でリーズナブル、栄養素も高く、継続性に期待できる。 |
ミルミル | ミルミルは胃腸にも良い。味はミルミルが主でプロテインを感じさせないが、高価である点からC評価。 |
豆乳 | 牛乳と似ていると思って期待していた反面、豆乳独特のクセととろみが口の中に広がり、苦手な人は不快感を覚える。 |
グレープフルーツジュース | グレープフルーツの爽やかさがプロテインの雑味を中和してくれそうながら、逆に酸味が強くなり、グビグビと飲めない。 |
水 | プロテインの中には「水で溶かしてお飲みください」と書かれているものもあるが、おいしくない。水と相性が悪いプロテインは米のとぎ汁に似ている。 |
牛乳にはタンパク質の他に、カルシウムやビタミンなどの栄養素が含まれています。牛乳200mLあたり134kcalもあるので、太りたい人には相乗効果もあります。
牛乳に溶かして飲むことで、これらの栄養素とカロリーを同時に摂ることができます。太りたい人が太るためには多くの栄養素が必要ですので、牛乳はプロテインとよくマッチします。
また、牛乳はただの水よりもプロテインパウダーになじみやすいです。意外と溶けにくいのでしっかりとシェイクしましょう。
私が行ったプロテインの摂取方法は、3食をきちっと食べることを基本にして、夕食後に筋トレとストレッチをします。そのあとにプロテインを牛乳に溶かして一気に飲むと、いつもよりも多くのカロリーが摂れます。
体重が増えてからは逆に脂肪分を抑えるようになり、牛乳を豆乳に変えたこともありますが、いずれにしてもプロテインには牛乳が最適です。
プロテイン効果なしの原因
プロテインを飲んでもなかなか効果が現れない人は、改善すべき点があります。食事、運動、睡眠などの多方面でセルフチェックをしてみましょう。
- 1日3食をしっかり取っていないかもしれません。プロテインを飲んでも食事量が減ってしまうといつもと対して変わらない栄養素とカロリーしか摂れないことになります。特に体格を大きくしたい人は空腹時には脂肪が燃焼されないように、食事を質と量の両方で充実させましょう。
- タンパク質が多く含まれる肉や魚などの食品を摂らないと、体重アップは望めません。いくらプロテインが肉体を形成するタンパク質でも、自然な食品のタンパク質を摂らないと、タンパク質のトータル摂取量は不足しがちになります。
- プロテインを継続して飲んでいないと、体重は増加しません。摂取したプロテインがすべて消化されていては意味がないため、できたら毎日飲むことで、体内への吸収量を増やしたいです。
- トレーニングの負荷が少なすぎると、筋肉が大きくなりません。筋肉が適度なダメージを受けていないために、プロテインで栄養を摂っても、筋肉増大が起こりません。きちんと鍛えたい部位を意識して筋トレをしましょう。
- 休養日が少なすぎると、体は大きくなりません。痩せている人は食べる量が少ないので、動きすぎるとカロリーを過剰に消費してしまいます。適度な筋トレと適切な休養期間を設けましょう。
太る方法④ 運動で筋肉を大きくする
筋肉量があるとボディが磨かれる
いくら太りたくてもスナック菓子やファストフード、オリーブオイル、脂身といった不健康な食品ばかりを大量に食べてしまっては、脂肪を蓄えるだけのだらしない太り方をしてしまい、カッパみたいな体型になってしまいます。
同じ身長と体重で2人とも痩せているにも関わらず、見た目が異なることがあります。例えばモデルのようにスタイルのいい人と病院帰りのようにナヨナヨしている人です。
この理由は筋肉量の差と筋肉で支えられている姿勢に違いがあるからです。筋肉の付き方で外見は大きく異なります。
男性でも52kgのガリガリにも関わらず、痩せマッチョであれば、あばら骨が浮き出ていないですし、服を着てもよれません。女性でも38kgのガリガリにも関わらず、筋肉が適度についていることで、バランスの取れたモデルのようなボディになります。
運動で筋肉を大きくしていく
痩せすぎの人がたくさん食べるだけでは、始めは体全体に均等に脂肪が付きますが、運動をしない限りは自分が予想している以上にお腹やヒップが大きくなってしまいます。
しっかりと運動や筋トレで筋肉を痛めつけて、タンパク質で以前よりも筋肉に栄養を送り、睡眠でしっかりと筋肉の成長を促してあげたいです。筋トレ全般や短距離走のような無酸素運動をすることで、増えた摂取カロリーが筋肉になりやすいです。ちなみに有酸素運動はジョギングや水泳です。
筋トレでは胸や腿といった太く大きい筋肉のほうが短期間で大きくなりやすいため、優先的に鍛えます。男性は胸板、女性はバストアップを気にする人が多いですが、大胸筋は大きな筋肉であるため、最も筋トレの効果が出やすい部位です。
最初に鍛えるのであれば、まずは大胸筋を中心とした筋トレから始めてみましょう。痩せすぎの人は胸板の筋力アップを中心に実施すると、腕や足が多少細くても格好が付きます。筋トレは腕立てのみでも構いません。
腕立てでは両手を肩幅より少し広げて、体を下ろすときに息を吸って、体を上げるときに息を吐きましょう。力を入れるときに息を吐くことで、全身への酸素供給がスムーズになり、力も入りやすいです。腕立て伏せも含め、筋トレでは回数よりもフォームの維持が筋力アップにつながります。
太る方法⑤ 目標でモチベーションを維持する
長期と短期の両方で目標設定をする
体重はすぐには増えませんし、仮に1週間で10kg太るなど急激に増えたときは、無駄な脂肪が腹回りなどに集中して付くことになり、健康的ではありません。
そのため、私たちは長期的に体重を増やすことを先に見据えたいです。そこで具体的な太りたい目標を設定していくわけですが、いきなり達成困難な厳しい目標を立てるべきではありません。
目標設定の仕方には2つのポイントがあります。1つ目は長い時間をかけて、実現すべき大きな望みを持つことです。例えば「2年後までに体重を20kg増やし、筋肉を付けて体脂肪率は9%を維持する」とします。
これは何の問題もありません。困難な課題ほど時間はかかるために長期目標を作成して、忘れないように紙に残します。
2つ目はそのような望みを大きく持ちながらも、短期目標を決める際には無理をせずに控えめに設定することです。例えば「寝る前に毎日、プロテインを飲み続ける」とします。
つまり、長期目標で自分の理想的なイメージ像を定めて、短期目標ではすぐに達成できて、積み重ねることで成果につながる現実的な内容を定めます。これらはモチベーションを維持する方法の1つとして、重要です。
控えめな目標を守り続けることが大切
長期目標は太りたい人には共通することがほとんどです。大抵は「体重を何kgにする」ということになるでしょう。一方、短期目標は継続性できる内容を設定していきます。
例えば、私たちが「均整の取れた理想体型になりたい」と思った場合、長期目標で「体重を58kgにする」として、その長期目標を達成するために必要な手順を短期目標に落としこむわけです。
その際は非現実的な目標ではなく、自分が継続できそうと思っているよりもさらに簡単な内容にします。夕食であれば、白米を「どんぶり2杯食べよう!」では少々厳しすぎるため、まずはいつものご飯より「しゃもじ1杯分多くを盛る」というように決めます。
このような控えめな目標設定をして、それを必ず守ることが肝心です。その結果、あなたは大きな目標に押しつぶされることもなく、むしろ物足りないくらいに感じます。
そうすれば、ご飯を食べることが楽しくなるでしょう。これはご飯を食べることに限らず、筋トレやプロテインでも同じです。
もちろん「1日腕立て300回してから、毎日プロテインを60g摂取する」というハードな目標で、ストイックに自分を追い込むことも有効です。
ただし、できたら「気付いたときに腕立てと腹筋をして、その後になるべくプロテインを20g飲む」がベターでしょう。三日坊主を繰り返すことで徐々に習慣化させる方法が持続性につながります。
その上で徐々に自分が可能なレベルに上げていきましょう。どんなことでも無理してたくさんやるのではなく、控えめながらも確実にやっていったほうが達成感を得られます。
ゴールにたどり着くためにプロセスを重視
私たちは目標である「こうなりたい」というゴールを描くことと、そのためにすべきプロセスは分けて考えたいです。まずはゴールを抽象的な表現ではなく、きちんと数値化して、長期目標に設定しましょう。
次にゴールである長期目標を実現するために、プロセスである短期目標を習慣化させます。達成可能な範囲で毎日の目標を立て、それをやり遂げることができれば、それが励みとなり、大きな最終目標へと続く道から脱落することもありません。
ちなみに私が立てた短期目標は「夕ご飯の後に必ず何かを食べる」という内容でした。これなら簡単に達成できます。
徐々に食べることが当たり前になり、食べることが習慣化されます。そのあとは「夕食のご飯はいつもより多く盛る」や「プロテインを寝る前に飲む」など、小さな目標を増やします。
このような小さな目標は手帳に書き続けたり、目標を壁に貼ることが有効です。目標を何かに残す人のほうがそうしない人よりも成功率が高いとの調査結果もあります。
飲み会などでつい忘れたり、やる気がなくなるときが来ますが、ここで目標を再認識できれば、時間がある午前中に筋トレしたり、太ったあとの自分を想像できたりします。
自分の決意を揺らぐことのない習慣にするためにも、まず紙に目標を書きましょう。太るための努力は継続が大切です。私たちの「なりたい自分になる」という大きな目標のためには、毎日の小さな目標設定をクリアしながら、実行し続けることが結果につながります。
理想のボディサイズを測定
目標に具体的な数値を設定すると、太る方法を実践している最中も「あと胸囲が5cmほしい」といったように、モチベーションが維持しやすいです。その際の指標としては男性における「理想のボディサイズ」が役立ちます。
理想のボディサイズを身長に対して測定してみましょう。標準体重よりも3%程度少ないながら、全体にしっかりとした筋肉とほどよい脂肪をまとった状態であり、特に胸囲や二の腕などの見た目が魅力的な太さです。
一般的な標準体重をベースとすると、最も病気になりにくいながら、筋肉量などを考慮していないため、外見が若干ぽっちゃりします。これは痩せている男性には難しい体型であり、目指すメリットもありません。痩せている男性は理想のボディサイズを目標にしたいです。
体重が増えていったグラフ
1日平均38gの体重増加でOK
1年間で体重を51kgから65kgに増やしたときのグラフです。急激に体重が変化していったようにも見えますが、計算上は1日あたり38gしか増加せず、1週間で264g、1カ月で1.2kgと緩やかなペースです。
このグラフを分析してみると、体重の増え方には波があることがわかります。1カ月目で急激に2.8kg増えて、停滞期、4カ月目に急激に2.2kg増えて、停滞期、9~12カ月目で一気に6.5kgを上乗せしました。
停滞期が何度も発生する理由は、ダイエットと同じでホメオスタシスが働いているためです。摂取カロリーが消費カロリーよりも多い生活を続けた結果、初期は順調にエネルギーが脂肪や筋肉に変わっていきました。
しかし、一定のタイミングで脳が「摂取カロリーの上昇幅が異常である」と判断して、エネルギーの蓄積をストップするよう体全体に働きかけるわけです。それでも太る方法を続けることで、再度体重が増えていきます。
毎日体重を計るとやる気アップ
例えば「あの人を振り向かせたい、あの人に認められたい、あの人より運動能力で負けたくない」と誰かを意識して、太ることも有効です。
ただし、太りたい理由は人それぞれでありながら、このような漠然とした決意や熱意だけではなかなか太る方法を継続することはできません。単純な精神論だけでは太り続けることは難しいです。
仮に「何となく太ったかな?」では、太ることで経験できる充実感や利得も薄れてしまいます。そこで毎日体重を測って、数値から太っていることを実感しましょう。
数値は「体重が増えて嬉しい」と体重増加の途中経過を認識できるだけではなく、逆の痩せていることからも太る方法を学ぶことができます。
「0.6kgも下がってる。この日は1日中家で寝てばかりいた」
「飲み会では飲んでばかりであまり食べなかったかもしれない」
「風邪を引いて体重が減ってしまった。きちんと体調管理したい」
自分で思い知らされることもしばしばです。事実、毎日体重を計測するだけでも生活スタイルが改善していきました。
食事は決まった時間に食べるようになり、寝る時間も充分に取るといった具合です。規則正しい生活を行うことで、内臓の調子が良くなり、食欲が増すことに繋がります。
太るための体重のはかり方
体重を毎日測っていた頃は朝起きて、シャワーを浴びるために全部の服を脱いで、体重計に乗ることが習慣化しました。
寝てから起きるまでの水分の減量分、食べて胃に入った物質による増量分が体重測定に影響しますので、決まった時間に計測することを大事です。
今でも計測は続けています。体重の計測に使用しているのは体重計ではなく、脂肪量が計れる体脂肪計に切り替え、現在は内臓脂肪や骨密度などもわかる体組成計を使用しています。
一見、体重には変化が見られない場合でも、体脂肪計でしたら体の中にある脂肪の割合が変化することを発見できたりします。
さらに体組成計ですと、体脂肪の計測はもちろん、部位別の「皮下脂肪、骨格筋率、基礎代謝、体年齢」がチェックできます。
太るための必須アイテムですので、自分が納得できる体重計や体脂肪計、体組織計を選んで、太るやる気を増やしましょう。太ってくると体重計に乗ることが楽しみになります。
痩せすぎの人の深刻な悩み4選
見た目にコンプレックスがある
男性はガリガリな体型であることから「体力がない、貧弱、頼りない」といった弱そうなイメージを持たれます。女性は細い体をしているだけで「女性らしくない、暗そう、精神面で不安」といった誤解を与えやすいです。
自分が気にしているほど、相手はそこまで思っていませんが、痩せすぎには多少なりともマイナスの印象があります。それが「自分のコンプレックス」につながり、相手によく見られていないと常に思ってしまうわけです。
例えば、中学生や高校生は体育の授業で「痩せていると気付かれたくない」と異性の視線が気になり、目立つことが嫌がります。特にプールの授業は1人でコースに立って、みんなにガリガリの体を見られるために、恥ずかしい思いをした人も多いです。
大学生になっても、夏にはなるべく「山に行きたい」と思い、海に行くことには抵抗を覚えます。女性は水着で幾分ごまかしが利きますが、男性のあばらが浮きだった体は貧相で、わざわざカッコ悪さを露呈したくありません。
冬でも「痩せている」と気付かれていることに対して非常に敏感であり、厚手のセーターを着たり、ズボンを二重にして対策をする人もいますが、その行為自体が億劫で溜まりません。このように自分に自信が持てないことで、ストレスを感じやすいです。
男女とも首が細くて、骨が筋張って浮き出ています。体は線のようで横から見ても薄いです。そのため、シャツを着ると横に広がるようにダボつき、YシャツやTシャツでもシワが目立ち、シャツ本来のかっこ良さはありません。
腕全体が細いため、ジャケットを着ても袖に緩さを感じ、締まりがありません。手首も細すぎて、腕時計が理想の位置で止まらないです。足は筋肉がなくて棒のような形をしています。少しでも風が吹くと、ズボンやスカートがまとわりつき、フォルムが崩れます。
男女ともに本音では人気がない
男性から見た女性の理想体型は「出るところがきちんと出ている、ウエストはくびれている、お尻は程よく張っている、脚も多少の筋肉が付いている」などです。
女性から見た男性の理想体型は「首から肩にかけてある程度の筋肉がある、肩幅が広い、胸板が厚い、二の腕が太い、手が綺麗で大きい、腹回りは締まっている、足は筋肉質」であることです。
逆に「手と足が折れそうなくらいで、胸や尻もペッタンコ、全体的に棒のような人が好き」という人は聞いたことがありません。
つまり、建前で「スリムでいいね」と言っていても、本音は「細すぎて魅力的ではない」と思っている可能性が高いです。もし、異性にもてたいのであれば、痩せすぎは克服しても損はありません。
疲れやすく体調も悪化しやすい
一般的な人たちよりも長距離を歩くと疲れます。これは体を動かす筋肉量とエネルギーに変わる脂肪量の2つが足りないためです。
マラソン選手のような細い人とは別です。彼らは「質の高いしなやかな筋肉、持久力のある肺活量、効率的な体内循環」が備わっていて、ガリガリな人とは体の構造が異なります。
今まで1度も平均以上の体重に達しなかった人は「経験上、体調が悪かったことはない」と思うかもしれませんが、実は平均以上の体重を経験していないために、感覚にズレが生じています。
頭を支える筋肉が少ないために、肩こりが起こりやすいです。逆に体が重くない分、腰痛を感じる方は少なかったりします。
脂肪量が少なく、血液循環も正常とは言えないため、男性と言えども、冬場は冷え性になりやすい人も多いです。同様に血液循環の乱れから貧血、立ちくらみ、めまいが起こります。
さらに動悸や息切れもしやすく、慢性的にだるさも感じます。体が硬くなりやすいためにケガをしやすかったり、筋肉と脂肪が少ないので骨格が歪みやすく、猫背になったり、足を組んだりして、体に疲労が溜まりやすいです。
ただ、これらは筋肉と脂肪が少ないために起こる現象であり、体重が増えると改善が期待でき、自然と治ったりもします。
痩せすぎが病気につながる
BMIの通常値は18.5~25ですが、25~27くらいの人のほうが、寿命が長いことはわかっています。逆にBMIが18.5を大きく下回ると、体内の栄養が少なくて疲れやすくなったり、皮膚や頭皮にもハリがなくなりやすいです。
痩せすぎの人は胃が重い、痛い、気持ち悪いといった症状も目立ちます。そのため、食欲が減ってしまい、悪循環で痩せていきます。便秘や過敏性胃腸炎などの胃腸系の病気も発症しやすいです。
病気も心配です。例えば、糖尿病を発症した人の中では痩せすぎの割合が多かったりします。痩せている人は膵臓からインスリンを分泌する機能能が低下して、インスリンが出にくい糖尿病になるわけです。
痩せすぎの女性は胎児に渡る栄養も少なくなりがちで、低体重の子どもが生まれやすくなります。母体の栄養状態が不足していると、子宮内も比例して低栄養な環境となり、結果、胎児もうまく栄養が渡りません。
予定日よりも早く、低体重児が生まれてくる原因には、高齢と喫煙が二大要因でしたが、近年は痩せすぎも含めて3大要因とする指摘もされています。また、出産後も母乳が出にくいことが判明しています。
老後はケガをしやすく歩けなくなる可能性も指摘されています。本来、加齢と共に基礎代謝が衰えるので、肉つきは良くなっていきます。20代後半から体重は自然に増える人もいます。
しかし、痩せすぎの人が標準体重になっても腹がポッコリと出て、残念な体型にしかなりません。30~40代では体重は増えても、それらは脂肪でお腹まわりに付きやすく、今よりも腕や足は細くなる可能性もあります。
さらに50~60代になると、痩せている人は体型が歪みやすいために、膝を中心とした足に負担がかかりやすいです。ふくらはぎの筋肉も極端に少ないために、高齢化とともに歩行に支障が生じる危険性が指摘されています。
太りたい人のよくある質問と回答
──下半身は普通ですが、上半身だけガリガリです。上半身のみ上手に太る方法はありますか?
部分的に太らせるというより、全体的に太りながら腕立てやダンベルをすることで、胸筋を発達させます。逆に腹筋ならお腹を抑えることもできます。
──プロテインを飲むとボディビルダーのようになりますか?
プロテインのみではボディビルダーのような筋肉はつきません。筋肉の成長とはウエイトトレーニングによる激しい運動によって、損傷した筋肉が以前よりも頑丈に大きくなろうとする働きがあって、急激に成長しています。
ボディビルダーはそのような努力を続けることであのムキムキな筋肉を作っています。そのため、プロテインを飲んだり、通常の生活や軽い運動をしたくらいでは、ボディビルダーのような筋肉はつきません。
──健康診断で尿から蛋白が検出されたときは、プロテインの摂取をやめたほうがいいですか?
尿蛋白が陽性になる要因は「腎臓機能の低下」か「一時的な生理現象」が考えられます。プロテインで腎臓が病気になることはありませんが、いずれにしても腎臓に関する他の数値も確認して、医師に相談しましょう。
一時的な生理現象の場合は、プロテインの飲みすぎでプロテインの主成分であるタンパク質が尿に排出されている状態です。ただし、この場合でも腎臓に負荷がかかっていることがあるため、医師に相談しましょう。
──体を鍛えると、脂肪が筋肉に変わりますか?
脂肪は筋肉に変わりません。脂肪は蓄積される物質、筋肉は太くなる物質です。筋肉が増えると基礎代謝が増加し、脂肪が減るために脂肪が筋肉になったように見えるだけです。